当社が歩んできた道のりですが、見方によってはもう一つのストーリーがありました。
それは環境問題への対応でした。1970年代にはフロンガスによりオゾン層が破壊されるという可能性が発表され、当時プリント基板の製造工程で使用するフラックスの洗浄に大量に使用していた液体フロン113もその対象となりました。それは当社の販売アイテムの一つでした。そこで当社もそれに代わる代替フロン225の販売、ノンフロン洗浄システムの構築販売をいち早く手掛け、お客様にご提案、販売してまいりました。
また2000年代になると、鉛の有害性が明らかになり、錫と鉛の合金である共晶はんだも有害物質とみなされるようになりました。
「RoHS指令」(特定有害物質使用制限指令=2006年7月1日施行)で、欧州への鉛を含む製品の輸出が規制される中、鉛フリー化の加速が急務となってきたのです。そこで当社の主力製品の一つである自動半田付け装置も、鉛フリーはんだを使用できるものへの転換が必要となりました。これにより当社もいち早く鉛フリー化に取り組み、新規装置の導入は勿論であるが、お客様の従来資産を無駄にしないよう既存自動半田付け装置の鉛フリー対応への改造に着手しました。
このように環境問題への対応が必要となったとき、マイナスをプラス思考に変えることにより、そこに大きなビジネスチャンスがあることが見えてきます。
規制は守らなくてはなりません。しかし守りの姿勢になるのではなく、攻めに転じることで開ける道もあることを学んできました。
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